タイトル:レバレッジ・リーディング
著書:本田直之
出版社:東洋経済新報社
〜本について〜
「量」は全てに勝る!
ビジネスで成功したい人のための効率的かつ戦略的な「ビジネス書」読書法
〜著者について〜
シティバンクなどの外資系企業を経て、営業支援アウトソーシング業のバックスグループの経営に参画し、2001年にJASDAQへの上場に導く。現在、レバレッジコンサルティング代表取締役として、東京、シリコンバレー、ハワイのベンチャー企業に資本・経営参加し、少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジマネジメントのアドバイスを行う。バックスグループ取締役顧問、日本ファイナンシャルアカデミー取締役、コーポレートアドバイザーズアカウン
ティング取締役を兼務。訳書に『パーソナルブランディング』(東洋経済新報社)がある。明治大学商学部産業経営学科卒業。アメリカ国際経営大学院サンダーバード校経営学修士(MBA)。日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー。
〜目次構成〜
第1章:ビジネス書の多読とは何か
−100倍のリターンをもたらす究極の読書術
第2章:本探しは投資物件選び
−ビジネス書の効率的スクリーニング
第3章:一日一冊、ビジネス書を戦略的に読破する
−訓練不要であなたの読み方が劇的に変わる
第4章:読んだままで終わらせるな!
−反復と実践によって100倍のリターンを獲得せよ
〜書評〜
この本は読書術の本です。以前書評でも紹介させていただいた樺沢紫苑著『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)との違いは、こちらは「ビジネス書を多読すること」に重点を置いた読書法について書かれています。
第1章は、多読について
→速読との違いや多読のメリット、投資としての読書法について書いています。
第2章は、本の探し方
→ハズレ本を無駄に読むことを避け、なるべく良書に多く出逢い、ビジネスに活かす方法について書いています。
第3章は、具体的な読み方
→効率的に読むための方法、例えば、線の引き方や、はしがき・目次・あとがきの読み方など実践的な読書の仕方について書いています。
第4章は、「レバレッジメモ」という読書メモの作り方
→読んだままで終わらせずメモに残すことで、すぐに要点を確認できますし、書くことにより、読んだ内容を記憶に定着させやすくする方法が書かれています。
レバレッジとは??
レバレッジとは、英語で「てこ」の働きのことを指しています。レバレッジをかければ、より少ない労力で、大きな結果を出すことができます。-p24
レバレッジをかけるにはどうすればいいか??
本を読んで、そこに書かれているノウハウを自分流に応用し、実践で活用することです。-p25
つまりレバレッジリーディングとは、てこの原理のように少ない労力で本を読み、ノウハウを活用できるようにするための読書法ということになります。
では多読にどんなメリットがあるのか、本を選ぶときの着眼点や情報収集の仕方、本の読み方やレバレッジメモを作るにはどのような工程が必要なのか。
気になった方は是非読まれてみてはいかがでしょうか??
文章も平易な言葉で書かれていてとても読みやすいですよ!
〜感想〜
この本は私が読書をするきっかけになった本なのです。
読書するとは先人の知恵を借りること。無駄な本は読まない。読んだ内容は活かす。
忘れないために「読書のノート」を作る(本書ではレバレッジメモ)。などなど、私の読書方法の基礎を形作ってくれた本です。
もちろん、趣味や時間つぶしのための読書、教養を深めるための読書もあるため、一概にこの読書法がすべての本に適応するわけではありません。
しかし、人生の時間は有限な一方で、本は星の数ほど出版されます。その中からアタリ本を見つけるのは、多読をしない人にとっては至難の技です。
私がよく本屋に行くと目につくのは、キャッチーな表紙や題名で気を引きながら内容が薄いハズレ本があまりに多いことです。
「おそらく非読書家をターゲットにした商業目的の本なのだろうな」ということがわかるのです。
そういったハズレ本がもたらす害は3つあります。
一つは読者のお金と時間と集中力を奪うこと、もう一つは業界全体の評価と品位を下げること、最後の三つ目は結果的に読書嫌いを増やすことです。
ですので読書を習慣にしたいのであれば、多読をして「本の目利き力」は身につけておいたほうが絶対いいと思います。
また、本の読み方に関しても、最初は面白そう、と思って購入したのに、家に帰って読むとなかなか読むことができず挫折した、という経験がある方も多いのではないでしょうか??
【読書の「常識」を捨てよ(p30)】に私がこの本で価値観を崩された箇所があります。
皆さんはこんな読書をしていませんか??
①本を汚してはいけない
→多読術では、本に印をつけたり、線を引いたり、書き込みをしたり、ページを折ったりすることは当たり前です。
②最初から最後まで一字一句漏らさず読むべきだ
→一冊まるごと読んだりしません。役に立たない本は、さっさと読むのをやめます。
③自分のペースでゆっくり読むのがいい
→読む前に制限時間を設けます。
④一度読んだら読書は終わりだ
→その本のエッセンスを抽出できるような工夫をして、実践へと移していきます。
いかがでしたか??
もしかしたらより効率的であまり労力のかからない「読み方」があるかもしれません。
もしそうだとしたら参考にしてみたくなりませんか??
読書術に関する本は20冊前後くらいは読みましたし、どのように読んでいるのかという質問も私自身受けることが多いので、もしかしたら近々オススメの読書術系の本をあげるかもしれませんね。